どうしてもお金が必要で、でも融資の増枠は見込めない…。
そんな時、やはり脳裏をよぎるのは新たな借入ですよね。
5社以上から借り入れているとなると、その理由の多くは「他社への返済が間に合っていない」ではないでしょうか。
生活費の補填や医療費、旅行費など借入目的は様々です。
でも、些細なきっかけから借り入れが膨らんでしまうことは少なくありません。
ここでは5社以上の貸金業者や金融機関から借り入れ経験のある方にアンケート調査を実施。
借入の理由や借金が膨らんでいったきっかけ、最終的にどのように返済を行ったのかなどをご紹介していきます。

カードローン5社以上からお金を借り入れていると、大抵の場合「多重債務」を疑われます。
日本貸金業協会の調査結果によると、返済困難となった理由のうち、「複数借入」が20.2%でトップとなっています。
自分の力だけでは返済不能で、返済を借り入れで行っている場合には一刻も早く適切な対処を行う必要があります。
各都道府県の国民生活センターや、弁護士事務所などに設けられている多重債務専用の相談窓口にまで連絡、相談を行ってください。
「借りなければ返せない」の状態から脱するためには、第三者からの適切なアドバイスが必要です。
詳細は本文を参考にしてください。
あなたも気を付けて。5社以上から借りた理由を赤裸々に告白
5社以上から借りるとなると、やっぱり精神的にも、経済的にもかなり辛いものがありますよね。
どうしようもない理由から借り入れを繰り返してしまう。
あるいは返済が追い付かずに他社からの借入を返済に充ててしまう…。
一般的に他社からの借入は件数と総額が少ないほど審査に通りやすくなる、と言われています。
では、5社以上から借りた方は、いったいどのような経緯・事情で借入件数を増やしていったのでしょうか。
ここでは実際に5社以上から借り入れをしたことのある方々にお話を伺いました。
33歳運送業の男性
雇用形態 | 正社員 |
勤続年数 | 2年1か月 |
当時の年収 | 500万円 |
利用したカードローン | ・プロミス ・アコム ・ダイナースカード ・バンクイック ・レイク |
借金総額 | 全社合計260万円 |


当初は消費者金融からの借入で、年収制限を気にしていました。
ただそのうち銀行系カードローンから借り入れられるようになり、返済を目的に借り入れるようになってからは雪だるま式に増えていったように思います。
42歳自営業の男性
雇用形態 | 自営業 |
勤続年数 | 4年2か月 |
当時の年収 | 260万円 |
利用したカードローン | ・楽天銀行 ・プロミス ・レイク ・エポスカード ・しずおか銀行 |
借金総額 | 全社合計200万円 |


そうした時期が長く続いて貯金も底をつき、生活がままならないほどになった為、複数社から借入をする事になりました。
アルバイトをしたり、生活費を節約して返済に充てましたが、なかなか元金が減りませんでした。
39歳配送センター勤務の男性
雇用形態 | 正社員 |
勤続年数 | 10年 |
当時の年収 | 520万円 |
利用したカードローン | ・プロミス ・モビット ・バンクイック ・オリコカード ・アコム |
借金総額 | 全社合計150万円 |


パチンコやパチスロが大好きで、借金をしてでもやらずにはいられなくなっていました。
いまだにそのうちの2社へは返済を続けていますが、毎月大変です。
返済のために借入をしたこともあったので、そのツケがいまに来てると思ってます。
まとめ:生活費やギャンブルからはじまり、やがて大きく膨らんでいく
「借り入れたお金を生活費に回してはいけない」
そう言われる大きな理由は、毎月必ず出ていくお金だからです。
毎月の固定費を借りたお金で支払っていれば、当然毎月借りなければならないことになります。
その結果、不足分を他で借り、返済に回せない分をまた違うところで借り…。
こうした悪循環が生まれ、多重債務へ至ってしまうのです。
最初こそ「今月だけ」と思っていても、次第に膨らんでいってしまうのが借金の恐ろしいところです。
5社以上から借りるデメリットって?アンケート結果でわかること
日本貸金業協会が2016年に発表した「相談・苦情・紛争解決受付状況」によると…。
返済困難となった理由のうち、「複数借入」が20.2%を占めました。
参考:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/saimu/kondankai/dai07/siryou5.pdf
5社以上から借り入れを行えば、それだけで融資不可とされることも多くなります。
また返済が追い付かず、信用情報にも金融事故として記録されやすくもなります。
ここではアンケート結果を通して、5社以上から借り入れるデメリットについて詳しく見ていきましょう。
毎月返済しては借入、返済しては借入…
毎月の返済が10万円単位になると、給与の大半を返済に充てなくてはならなくなります。
返済が長期化すればするほど、当然支払う利息が増えていきます。
利息のみを払っているだけで元金が減らない、という状況も多々あるようです。

だけどそれも続かず、借りては返済の繰り返しです。
元金は減らずに、ずっと利息利子を返済してる感じで、収入は増えないのでどうしようもありませんでした。
(52歳製造業の男性)
自分の好きなようにお金を使えなくなる
給与が返済に充てられるということは、好きに使えるお金が著しく少なくなる、ということ。
返済を最優先にする生活を強いられることになりますので、精神的負担は免れません。

特に友人や同僚からの誘いを受けることができなかったことが精神的にきつかったです。
(45歳会社役員の男性)
信用情報に異動情報が残る可能性がある
多数の貸金業者から借り入れをしていると、どうしても返済が間に合いません。
延滞したり、滞納する、といったようなことが起こり得ます。
2か月以上支払いをしないでいると、個人信用情報機関に金融事故として登録されます。
さらに滞納を続ければ訴訟を起こされ、債務全額を一括で返済するよう求められることにも発展しかねません。
また、5社以上から借りている方は申し込み段階で虚偽情報を記載している場合もあります。
そういった方は今後半永久的に同じ業者から融資を受けられなくなるおそれもあります。

誠実な対応を心掛けて、返済が遅れそうなときにもちゃんと連絡するようにしました。
あとで泣きを見るのは自分だと分かっていたし、これ以上借入件数を増やしたくなかったので。
(36歳運送業の男性)
まとめ:5社以上の借入は多重債務に直結します!
5社以上から借り入れている方の多くは、自転車操業に陥っている方がほとんどだと言われています。
また借り換えローンの審査にも通りにくいです。
このため、実質的な解決策はかなり絞られていると言っていいでしょう。
返済不能になる前に、利率の低いところから順々に返済を行っていくことで状況を打破できる可能性もあります。
ただ、どうしても返済ができない、債務が増えていくばかり…。
そんなとき、一体どうすればよいのでしょうか。
返済不能に陥ったら。返済できない時にやるべきこと
それでは最後に、アンケート結果から5社以上から借りた人がどのように返済を行ったのか見ていきましょう。
親や家族から借りて返す
一番に思いつく方法として、親やパートナー、兄弟などの家族から借りて返すことです。
借金のことを明らかにする必要がありますが、やはり最後に頼れるのは親族。
しかし借金理由や総額によっては家族そのものが破綻してしまう恐れもあります。
できるだけ自分の力で返済することを心掛け、お金を借りるのではなく、アドバイスを貰うだけに留めておくのが理想的でしょう。

私には奥さんも子どももいますので、特に奥さんと言い争いの修羅場になりました。
結局借りることはできず、奥さんからは弁護士や司法書士への相談を勧められました。
毎月の返済もありますのでお金を借りるのは簡単ですが、地道に返していくのは難しいなと感じています。
(39歳倉庫業の男性)
他社から借りて返す。自分の返済シミュレーションを大切に
アンケート結果で最も多い回答として、「足りない分を他社から借りて返す」という声がありました。
こういった方法は自転車操業となりますので安易にオススメすることはできません。
しかし、返済に余裕があり、どうしても即金が必要な場合に限っては利用できる方法と言えます。
借りる前に予め返済シミュレーションを行い、それに則った利用をしていきましょう。

とくに銀行系だと、比較的利息が安い場合が多く、大きな機関なので安心感がありました。
失敗した、と思ったのは、自分で計画した以上に返済期間が長引いたことです。
他社から借りて返すことを繰り返しているばかりでは、元金は減りません。
(55歳パーキング管理の男性)
借り換えローンを利用する(審査で落ちる可能性あり)
多重債務に陥った方々へよくオススメされる方法があります。
それは、借り換えローンによる債務の一本化です。
特に、銀行系は低金利で一本化できることが多く、毎月の支払い額を減らし、返済先をひとつに絞ることができます。
しかし5社以上の借入ともなると、借り換えローンの審査段階で「返済の見込みがない」として落とされてしまうことが多くなってきます。
また、毎月の支払額が下がったとしても返済期間が延びて、結果としては返済総額が大きくなってしまうこともあります。

ところが毎月の返済が1社につき25,000円にもなり、それが複数社になっていくともう最悪です。
借り換えローンも申し込みましたが、他社借入が多いことが原因なのか審査落ち。
どんどん生活が苦しくなり、精神的に参って最後には体を壊してしまいました。
(44歳トラック運転手の男性)
できるだけ早い段階で借入先に相談してみる
「今月はどうしても返済ができない!」
そんな時には、できるだけ早い段階から借入先に連絡を行いましょう。
返済ができないからと言って放置したり、催促状を置いたままにしていると、やがて督促が行われます。
最終的には裁判沙汰となり、債務の一括返済を求められます。
また、強制執行によって財産を差し押さえられる、最悪の事態になることもあります。
返済ができない、という時には、各社が設けている相談窓口にできるだけ早く相談してください。
返済期日を先延ばしにしたり、その月だけは利息のみの支払いにしたりと、各社も様々な対応をしてくれます。
一方的に怒られたり、蔑まれたりされることはありません。
債務整理を行い、借金総額を圧縮する
例えば病気やケガ、失業などによって、将来的に返済していくことが困難になった場合はどうすればよいのでしょうか。
そんな時は、地域の消費者センターや法律事務所などが設けている多重債務者相談窓口へ足を運ぶことをオススメします。
債務整理という手続きを踏むことによって、借金を減らしたり、将来利息をカットすることもできます。
債務整理を専門にしている弁護士・司法書士事務所へ相談すれば、より心強いサポートをしてくれます。
自己破産・個人再生・特定調停・任意整理など、債務整理の手続きは様々です。
その人の借入状況や返済期間、支払った金額などによって取るべき手続きが異なっています。
また個人で手続きを行うには困難ですので、基本的には専門家に頼ることが推奨されています。
まずは債務整理でどれだけ借金を減らせるのかがわかるシミュレータなどを利用することをオススメします。

利子の低いところから返すと、後々またそこから借りるようになると考えたからです。
しかし結局それでも返済が間に合わず、弁護士に頼って債務整理を行うことにしました。
任意整理によって利息がカットされ、返済額もかなり減り、生活も安定してきたところです。
(44歳電気通信事業の男性)
まとめ:返済不能になったら相談。ひとりで抱え込まずに借金を解決しましょう
5社以上のカードローンから借りていると、どこにどれだけ返済したか分からなくなっている方も少なくありません。
返済先がまとまらないばかりか、返せないからといって放置していても事態は悪化していくばかり。
それ以上借入先を増やすわけにもいきません。
どうしようもないと途方に暮れてしまう方も。
精神的に追い詰められていても、なかなかお金のことは近親者には相談しにくいことです。
債務整理を専門に取り扱う弁護士や司法書士なら、より的確なアドバイスで借金完済までの導線を作ってくれます。
返済できない、他から借りるしかない、というのは悪循環です。
ひとりで抱え込まず、まずは専門機関に相談することが大切です。